『まずは近くの子供から』
まずは近くの子供から。なんのこっちゃ。
いやね、子供の習い事の稽古や試合に付き添ってきて7年目。
いろんなご家族に出会い、いろんな家庭があって、子供達もいろいろで、みんなそれぞれ日々を頑張っているんだなぁといつも思う。
シングルマザーで2人の子供を育て、仕事が終わって急いでちゃんと連れてくるお母さん。
シングルマザーで3人の子供のうち2人を習い事に連れて来て、もう1人の小さい子を見ながらいつも稽古にも試合にも顔を出すお母さん。
離婚はしていないんだけど、お父さんを見たことがなくて関わってるのはいつもお母さんという家庭。
部員が30人ぐらいいるんだけど、お父さんが顔を出す所というのももうだいたい決まっていて、オレを含めて7人ぐらい。
それで話を聞いてみると、こういうところに顔を出さないお父さんは大体家でも子育てに協力的ではないそうで、子供ともそれほど遊んだりしないという。
そして、そんな家庭の子供たちは、人によくちょっかいをかけたり、よくしゃべる子が多い。
オレの幼少期も似たような境遇だったからよくわかる。
オレの場合はもっとヒドかったが…。
人によくちょっかいをかける子は、やっぱり、かまってほしい、遊んでほしいんだ。
よくしゃべる子は、お話がしたい、いろんなことを聞いてほしいんだ。
オレはもうここに7年目だから子供達も慣れたもんだ。
ある時、稽古が終わって1人の男の子がやってきて「今日ねぇ学校でねぇ・・・」と、学校での話を聞かせてくれた。
楽しかったから誰かに聞いてもらいたかったんだろう。
オレも少しオーバーリアクションでその子の話を聞いてあげると、満足気に帰って行った。
他には、お兄ちゃんが習い事を習っていて、自分はいつも、稽古が終わるまでお母さんについてくる3歳の男の子がいる。
その子はいつもオレの所にやってきて、あぐらをかいて座っているオレの上に、ドン!と座って絵本やおもちゃを見せてくれる。
どちらの子も、父親がいない。
親が仕事なんかで忙しすぎてあまり子供にかまってあげられない、もしくは片親しかいない、いろんな事情があるだろう。
それをとやかく言う気もサラサラないしどうでもいいことだし興味もない。
そこをオレがどうにかできる事でもないし、そもそも自分たちが決めたこと。
でもオレの近くだけでも、こんな子供がこれだけいるってことは、全国で見ると結構な人数の子供が少しばかり寂しい思いでいるんだろうってことは簡単に想像できる。
「子供ってのはこんな風に接してあげたらいいんだゼ!」とは思っていても、だからと言って、全国の子供を集めて1人でそんなことをやってられない。
ただ思うのは、習い事や習い事の場所なんかに、そんな役目もあってもいいんじゃないかと思うだけ。
週に何回かだが、まずは近くにいる子供からそんな風に接している。
週に何回かだが、その子の何かしらを少しでも満足させてあげられていたら、オレも満足だ。
以上、『まずは近くの子供から』でした。






